一月二十八日


 

 今日から一面に詞壇を設け、且つ大木頭と云ふ吊で、百五十行位づつ政界の風雲を書くことにした。

 佐藤国司氏や社長が、是非永く釧路に居てくれよと云ふ、三月になつたら家族を呼寄せるようにして、社で何処か家を借りてくれると云ふ。自分も、来て見たら案外釧路が気持がよいから、さうしようと思ふ。上取敢せつ子へ其事を云送つた。

 


※テキスト/石川啄木全集・第5巻(筑摩書房 昭和53年) 入力/新谷保人

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