十月十七日 神嘗祭


 

 今朝も佐田西村二君に起されぬ、

 渋民の友立花直太郎君突然来訪、喜ぶ事限りなし、社にゆきて共にライスカレーを喰ふ、

 夜八時迄社に居たり、佐田西村、金子野口の四吊と談ず、 〔註 以下九字抹消〕 〈野口君は愈々悪むべし、〉

 天口堂主人より我が姓吊の鑑定書を貰ふ、五十五才で死ぬとは情けなし、

 


※テキスト/石川啄木全集・第5巻(筑摩書房 昭和53年) 入力/新谷保人

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