九月二十五日


 

 午前小国君来る。

 吉野君より、第二子を予の与へたる浩介と吊つけたる由のハガキ、小林君より問安のハガキ来る。十二日函館出立の前日出したる日高大島君宛のハガキ「本人出発後行方上明《との附箋をえて帰り来れり。

 小樽及宮崎郁雨君、岩崎吉野諸君、東京与謝野氏、岩本氏等へ小樽日報社へ転任の事を報ず。小林君来る

 夜、野口君を訪ひ、更に小国君をとふ。菅原来り合して大に談じ、一時帰る。

 


※テキスト/石川啄木全集・第5巻(筑摩書房 昭和53年) 入力/新谷保人

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