一九三 五月四日好摩より 畠山亨宛


 

御厚志の段々万謝に堪へざる所、荊妻持つてまゐり候ふ貴書拝見候へども、兵は神速を尚ぶ、電報もき居候事故、今出発仕候、米長及び瀬三の方家のアト仕末に充つる見込、宜敷、

  四日午後二時七分

 畠山亨様              好摩局にて啄木

 


※テキスト/石川啄木全集・第7巻(筑摩書房 昭和54年) 入力/新谷保人

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