一九二 五月一日渋民村より 畠山亨宛


 

一昨日の御厚情多謝、

小樽より小妹の旅費まゐり候、明後三日午後二時半に好摩出立致度候間、何卒願上候、

函館の友よりも手紙着、同地に然るべき隠家ある見込也、

  一日朝                  啄木

 畠山亨様

 


※テキスト/石川啄木全集・第7巻(筑摩書房 昭和54年) 入力/新谷保人

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