Northern songs
 
2001年1月1日号
 
 
新年おめでとうございます

 
 
ゲームブック 新春文学散歩『虚無への供物』
大島 多美子
 
「Northern songs」1997年1月20日号の復刻
<猪俣宏文氏の「写真画廊」より写真を使わせていただきました>
 
 

 
 
新春・おめでたい文学散歩
しみづ のりこ
 
「Northern songs」1996年1月20日号の復刻
<梅田徹氏の「TOKYO CATS」より写真を使わせていただきました>
 
 

 
 
「中世」の終わりにて……2001年新春・小樽

「だから、二十世紀に移ることからはじめるわけですね?」と、テリーがきいた。
「そう。いわば初心者用のゲレンデのようなものですから。二十世紀は楽ということになっています。懐疑を知らぬ時代がありとすれば、今がそれです。二十世紀へは《わたしは未来人》と大書した旗をふってはいりこんできても、今の人たちはほんとうかもしれぬとは思いません。せいぜい首を横にふってなぐさめ顔にほほえんで、精神病院で診断を受けさせるぐらいのところです……われわれの時代区分によれば、二十世紀は中世の最後にあたります。さあ、さあ、一杯お飲みください。」
(「未知の来訪者」 ジョン・ロウ・タウンゼンド作 岩波書店)

■ちょっと愚かで、ちょっと気のよかった「中世」の終わり… いままで読んできた本の中でも、この言葉ほど、私を落ち着かせ、少しだけ勇気を与えてくれる言葉はなかったと思います。若い時に、タウンゼンドを始め、たくさんの本にめぐりあえた幸運に感謝したい。 <新谷>